15日に津軽を訪れ、弘前市の蝦名副市長から「今年の台湾向けリンゴ輸出は百数十億円に達した」と聞いてびっくりした。青森県の統計を調べてみると9月から3月までで100億円を超えている。ちなみに数量ベースで見ると、同2万6000トン。加工用も含めて年間の総出荷量が34万トンだから約一割が台湾向けに輸出されている勘定となる。平成14年に台湾がWTOに加盟して輸入が全面解禁になってから台湾向け輸出が急カーブで増えている。一個何百円の日本産リンゴがこんなに売れるとはなんとも嬉しいニュースである。

津軽と台湾を結びつけたのは何もWTOなどというものではない。孫文の革命に尽くした弘前出身の山田良政、純三郞兄弟の存在が台湾政府の知るところとなったことから相互交流が活発化し、リンゴ輸出が本格化したのである。わが国際平和協会の主任研究員である寶田時雄さんがまさに相互交流の先導役となったことは津軽関係者の中では有名な話。僕が津軽を毎年訪れるのもそんなわけなのである。