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世界を見つめた憲法論議を1999年9月1日元中国公使 伴 正一 | |
| ご意見 | 自民党の総裁選に出馬する山崎 拓と、民主党の党首選に出る鳩山由紀夫が憲法改正を打ち上げるような時世になった。 菅 直人だってその覚悟作りに十年はかけろ、と言っていて反対論ではない。 ほとんどの政治家がこのテーマを腫れ物扱いにしていたのは、ついこの間のことだった。 自民党の中でさえ、小沢調査会が取り上げた初の安保論議は無視され、その後,事もあろうに結党以来党綱領の柱であった憲法改正の主張を削除したものだ。 それほどタブーだったテーマがやっと、論戦のスタートに漕ぎつけことは感慨深い。 だがこれから先のことは全く見えてきていない。 先ず、自民党の山崎が、どれくらい「こなれた」内容の議論を展開するかだ。その内容が、自民の中からだけでなく、鳩山や菅からの、聴きごたえのある賛否の議論を誘発するようになれば大したものである。 だが一番問題なのはマスコミの不勉強だ。折角いい論争が展開しかかっていても、報道がそれを盛り上げるくらいにバックアップしないと,国民を巻き込んでいくところまではいかないだろう。 永田町での、競馬の予想みたいな話題は程々にして欲しいし、神学論争のクセを引きずったような論評から足を洗ってもらうことも強く要望しておきたい。 肝要なのは、国の進路そのものであり、世界の難題である平和の仕組みにも深くかかわる「憲法問題」を、どんな次元から取り上げていくかだと思うのだが、一番心配になるのが、条文解釈のような法律論が先行し,一般国民にはなじまないものになって行くことだ。 国民を巻き込んだものにするのには、日本を、今の憲法が醸し出しているような「ウルトラ平和主義」のままにしておくのか、それとも、世界の大多数の国がそうであるように普通の平和主義の国にするのか、という基本のところに最初の論点をしぼりこむことが適切ではないか。 その議論を更に親切に,分り易い形で展開しようとするなら、なぜ日本だけが陸上自衛隊などと言って、陸軍という世界の共通語を敬遠するのか、とか、なぜアメリカと同じように、軍(自衛隊)の統帥権の所在くらいは,堂々と憲法の中に書き上げれないのか、というような素朴な疑問点から、じっくり、自然体で入っていくというような細かな配慮が必要だと思う。 間もなく行われる与、野両党のトップ選びに当たり,立候補者とマスコミには、特に一念発起を要望してやまない。 でなくマスコミの工夫を期待してやまない。
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