|
|
政治的解決への積極的関与とは--コソボと日本1999年05月08日元中国公使 伴 正一 | |
| ご意見 | 訪米中、クリントン大統領と二人で共同記者会見に臨んだ小渕総理は、コソボ問題で一歩踏み出した発言をした。難民への救援、周辺国への援助を越え、コソボぼ問題そのものの解決に、G8の枠組みの中で、政治的役割を担おうというのである。 G8で行くにせよ、国連につなげるにせよ、政治的解決の焦点に変わりはない。それは、コソボに派遣する国際部隊の装備と派遣国構成の2点だ。 装備問題では,極く最近のボスニア・ヘルツエゴヴィナの例が記憶に新しい。 ミロセヴィッチに後押しされたセルビア人武装兵力が"民族浄化"の手法でボスニア全域の3分の2を席捲しようとしたとき、その勢いを止めることのできたのは、ロシアも加わった重武装6万のNATO戦闘部隊だった。 「必要なだけの武力」かなりの重装備は、政治的解決の大前提だろう。 派遣国構成では、NATOを外せとミロセヴィッチは言うだろうが、G8のメンバーである米、英、仏、独、伊、カナダの6国が呑めるような条件ではない。ロシアだって支持しないだろう。日本も同じことだ。 そうなるとNATO以外に,派遣国としてロシアが加わる、というところで収めるのが一番現実的な妥協点で、ユーゴがそれをしも拒むようだと、どの国が調停に乗り出しても成果は期待できないだろう 。 ところで若しかしたらの話だが、もっと世界的な規模でということになって、日本の名が挙がったとしたらどうする。 派遣の性格は集団自衛権を根拠にするものではなく、集団安全保障の理念に基づくものになるだろうが、日ごろ世界平和を謳い続けている日本だ。 こんな重大な局面で折角の出番を見送るのなら、尻込みと言われないだけの、(出来たら世界を傾聴させるだけの)理由を用意しておかなくてはなるまい。 G8中バルカンで日本ほど手の汚れてない国はないのだから尚更である。
|
|
© 1999 I House. All rights reserved. |