HAB Research & Brothers


【読者の声】沖縄の普天間基地を苫東に移転させるという妙案

1999年11月06日(土)
萬晩報主宰 伴 武澄



 1999年09月01日付萬晩報「沖縄の普天間基地を苫東に移転させるという妙案」には「反発」や「移転の効果を疑う」メールを多くもらった。「地方にこれ以上の負担をさせるな」「東京に基地を移転すればいい」という多少感情移入の強い指摘もいくつかあった。

 普天間基地の苫東移転が現実的だというつもりはもうとうない。ただ普天間基地の移転問題が浮上した直接的な引き金は、アメリカ兵による少女暴行事件にあったことだけは、忘れてはならないと思う。 アメリカの兵が沖縄をどう思っているかは知らないが、たぶん植民地程度の認識しかにのだろう。それは28年にわたる沖縄占領をいう歴史を抜きにしては考えられない。

 アメリカによる占領時、形式ばかりの自治はあったが、米軍司令官がその上にComissionerとして君臨していた。すべての権力がComissionerに集中していた。悪く言えばタイラントである。その為政者の時代から、ずっと駐留しているアメリカ兵の意識が変わっているか実は疑問である。

 またアメリカ軍のとっての沖縄の戦略的地位を否定しようというものではない。しかし、日本を守るはずのアメリカの駐留軍、特に沖縄のアメリカ軍が、いつのまにか実質的にアジア全体の防衛拠点と化している点を見逃すわけにはいかない。

 日米安保条約が集団安保を目指していないのは明白であるのに、日本側の一方的な「日米ガイドライン法」の導入によってアメリカの後方支援の肩代わりを余儀なくされることになったのである。

 筆者は独立国が最小限の防衛力を持つことには反対でない。どう転んでも違憲である自衛隊が「憲法の拡大解釈」をさらに拡大することによって、その役割を拡げることに反対の立場である。


 【今回ばかりは腹立たしい】「普天間基地を苫東へ」を読み、ひじょうに悲しく思いました。これまで、あなたの執筆されている萬晩報に対して、わたしは共鳴することかすくなくありませんでした。しかし、今回ばかりは腹立たししいかぎりです。苫東やその周辺に暮らしている(いた)農民たちのことを考えてください。

 「下北半島でもいい」とは何事ですか。そこがどのような地域なのか、もしやご存じないのでしょうか?

 米軍基地の沖縄集中を是正すべきことはいうまでもありません。しかし、その移転先が、苫東や下北では、弱い者いじめにかわりないではないですか。ならば、どこへ移転すればいいかといわれても、わたしにはよくわかりません。しかし、本号の言葉遣いは、あまりに、その地域に暮らしておられる人びとに対して失礼です。「それが、東京で、何の実業(※)にもたずさわらずぬくぬく暮らしておられるかたのご意見なんですか」と嫌みのひとつもいいたくなります。

 異論はありましょうが、マスコミというものを堅気の職業だとわたしは思っていません。

 いっそ、東京へ移転したらどうですか。いや、東京都でなくてもいい、首都圏にもっていくのがスジでしょうね。なにしろ、日本の人口の30%がそこに集まっているのですから、「受益者負担」という観点から、米軍基地の30%がそこにあっていい。そういえば「原発を新宿に」という本がありましたね。

 ちなみに、わたしは神戸市民です。神戸では、住民の意見を無視して空港が建設されようとしていることはご存じの通りです。港湾都市である神戸が空港をもつことに対して、わたしは基本的に賛成ですが、主権者たる住民の意見を無視して行政が勝手に建設することは納得できないし、そして、空港の採算性についての神戸市の説明には大いに疑問をもっています。

それで、先日、神戸新聞に「神戸空港を米軍との共同利用にしては」という意見が載っていて、「なるほど」と思ってしまいました。もちろん、それは望ましいことではない。非核宣言をしている神戸に米軍基地をもってくるというのは、まったくもうむちゃくちゃな話です。でも、世の中、きれいごとだけではすまない。イヤでも我慢しなければならないことがある。自分にとってイヤなものは、他人にとってもいやなもののはずである。ならば、おたがいできるだけ平等にそのイヤなことを負担すべきである。とわたしは思います。(二宮のぶお)

 【米軍基地移転は経済活性化のためでない】いつも、メールマガジンを楽しみに読ませてもらっている田中と申します。沖縄に米軍基地が多いのは軍事的な利点があるからで、別に基地周辺の経済を活性化させるためではないはずです。ですから、米軍に沖縄以外の移転先を言っても無駄だと思います。それより、中国や北朝鮮等の周辺各国へ働き掛けて軍事的なメリットをなくすという政策を実施すべきと思います。まぁ、それでも、米軍、正確にはアメリカの軍需産業に敵視されるでしょうけど。

 ただ、駐留する(占領の間違いかとも思うが・・・)米軍は戦争勃発時に人質とすることだけを考えるなら、沖縄は地理的にはよくないですね。経済効果だけを考えてしか報告できないから平和ボケしたと言われるんです。

 [萬晩報は、小渕首相が沖縄を来年のサミット会場に決めたことは英断だと考えている。だが、サミット誘致と普天間基地移転とを取引材料にしているのだとしたら、大きな問題だ。]沖縄の現状を世界に知らしめるのには最高の舞台ですね。(田中博美)

 【いつまでも沖縄に重荷を負担させてはならない】ウーム、まさに名案ですね大賛成です。沖縄に基地負担の重荷をいつまでも背負わせておくのは、薩摩藩以来続いている沖縄差別の延長にほかなりません。移すとすれば人口密度の低い北海道が最適でしょう。現在沖縄基地を使用しているのは、大部分が世界最強を誇るアメリカ海兵隊ですから、まさか寒くて訓練が出来ないなどとはいわないでしょう。実現に向け、大いに政府の尻を叩きましょう!(無名)

 【沖縄に集中した基地の本土移転を積極的に進める運動を】 萬晩報の記事は、問題を一挙に解決する素晴らしいものだと思います。この提案を極力推進すると共に、この他にも移転先適地が各地にあるように思えるので、沖縄に集中した基地の本土移転を積極的に進める運動の盛り上がることを切に希望します。(shizuo shigeno)

 【軍事的には問題残るがプラスもある】普天間基地のアイデアは大変素晴らしいと思います。しかし朝鮮半島や台湾から遠ざかることは軍事的観点から問題が残る気がします。でも、プラス面、マイナス面を考慮すれば、プラス面が多いような気がしますね。(福田隆)

 【大胆なアイデアだと思います】えー、岩手の鈴木です。高校で政治経済を教えています。普天間基地のアメリカ軍を苫小牧に、と言う記事を読みました。大胆で、しかも一挙両得というアイデアで面白いと思いました。しかし、似たようなアイデアでも、もっと大胆でしかも世界中をあっといわせる構想があります。これを実現できれば、アメリカも日本も韓国もロシアも中国も北朝鮮も、みんな得をします。

 アレン短期大学学長の岩島久夫氏は在沖米軍を北朝鮮に移そうと運動しています。占領軍とかPKOとか言うのではなく、アメリカ軍を金正日政権の後ろ盾として平和裏に駐留させよというのです。これによって穏やかに北朝鮮を国際社会に参加させ、北朝鮮国民にはアメリカ軍将兵の地元消費を通して国際社会の本当の姿に触れる機会を持ってもらおうというものです。もちろん北朝鮮の崩壊や大災害時には救助隊として直ちに行動してもらうことになります。

 岩島氏は、既にアメリカ政府高官と会い、北朝鮮側の反応を探っているところです。すでに新聞紙上などで構想を発表できる程度の手応えは得ているようです。萬晩報でご紹介いただければと思います。(鈴木俊)

 【札幌に住む者として腹立たしい】初めまして。いつも『萬晩報』を楽しみに購読している者です。前回の990901号の苫東に関した記事を読み、札幌に住む者として腹立たしさを覚えました。

 千歳空港は、北海道になくてはならない施設です。現在も自衛隊と共存しておりますが、そのことで民間飛行機はかなり不都合を生じているのも事実です。この頃は滅多にありませんが、以前は自衛隊機がスクランブルをかける事態が頻繁にあり、そのたびに民間機は待機になります。今でも自衛隊機優先のようです。これに米軍機の発着が加わったら民間機のタイムスケジュールは、なきに等しくなるのではないでしょうか。また、民間機と軍機が同じ空域にあるだけでも、ニアミスが数多く発生したり危険な状態です。

 羽田飛行場を米軍が自由に使うことになったら、皆さんはなんと言うでしょうか。経済効果も表裏一体、千歳が今よりも自由に使えなくなったら北海道の経済はストップしかねません。苫小牧港も商業港です。昔は千歳に米軍キャンプもありましたので(1960年代まであった?)そのことを覚えている人たちは、苫東に米軍基地ができたらどのようになるか憂慮するでしょう。

 札幌〜千歳の国道も万が一の時は戦車も走行できる強度に造られているとのことです。普段でも自衛隊のトラックなどが当たり前のように通行していますが、民間バスや普通の車の間に重火器携帯の隊員を乗せたトラックが走っているのも、見慣れない人には異様に写るのではないでしょうか。 このようなことは、安易に言って欲しくありません。(無名)

 【小気味いいレポートでした】
 久方ぶりの、楽しいニュースに接しました。湿原を埋め立て造成した頃の「不快感」。破綻が報道された時の「ざまーみろ!」。沖縄報道の中で「沖縄を自由貿易センターにしたら」以来の小気味いいレポートでした。いつも記事を最優先で読まして頂いています。一層のご活躍を。(西村繁)

 【沖縄の戦略的価値への回答は?】知的ゲームとしては意味のある議論だと思います。当然 沖縄の戦略的価値に言及する反論に対する回答は用意されていると予想しています。その回答も「萬晩報」で流されることを希望します。

先日まで 中国本土から来た34歳の技術者と働いていたのですが、プライベートな会話のなかで彼は「沖縄は中国のものです」とさらりと言ってのけました。(他の緊張する話題では力みが入っていましたが)

 反論したうえで、なぜそう思うかと聞けばそう教育されてきたという返答が帰ってきました。歴史とは現政権が書くのが伝統である国ですから当然かと思います。

 国土が占領されたら 経済振興の議論など無意味であることは指摘しておきます。(了解のうえでの問いかけだとは思いますが。)米軍の配置を云々するだけではなく、なぜ軍事力を配置する必要があるのかというレベルで 議論する必要があります。

 横田など 後方支援の性格を持つ基地などを移転するという議論は一考に値すると思います。私としては 沖縄と横須賀を提供すれば他の基地は不要ではないかと考えています。但し 横須賀の原子力船整備は日本が関係すること。Black-Boxはなしで。首都圏で事故を起こされてはかなわないので。(三原信和)

 【汚いものを地方に押しつけるのはやめて】米軍基地はなぜ北海道なのですか?なぜ下北半島なのですか?米軍基地も、原発も、ゴミ処理場もなぜ東京でないのですか?東京のゴミは東京で処理して下さい。臭いものを、汚いものを地方に押しつけるのはやめて下さい。米軍による経済効果なんていりません。原発が安全なら、夢の島にでもお作り下さい。江戸は江戸で糞尿も、ゴミも処理していましたよ。あなたは江戸のご意見番でなく、東京利益の代弁者です。(北海道砂川市、大原睦生)

 【シンクタンクには無責任な発言が多い】普天間基地移転に関する記述を読みました。面白い発想だと思います。しかしながら何処に基地を動かすかは経済効果等を加味しながら結局は政治的な決着が計られ、そこには地元の考えなど無いのでしょうか?候補地を挙げることを、どうして地元の人達がどう考えているかを調べずに、中央官庁の人達が机上で意見をまとめてしまうのでしょうか?その事に憤りを感じます。実際に動かす候補地の選定に地元の意見を聞くのは当然としても、そもそも研究会とか、シンクタンクなどがまとめる報告書の類は”議論が活発になれば”とか、”あくまで可能性の問題として”という責任の無い発言が多すぎる気がしてなりません。

 沖縄以外に移すという視点に気づいただけでも良かったかもしれませんが、ならば東京にでも移す事を本気で考えても良いのではなかったでしょうか。だいぶ前になりますが、原発建設の為に開かれた地元説明会で、原子力発電所の安全性を説明していた東京電力(だったとおもいます)の担当者に、それほど安全なら新宿にでも作ったらどうかという質問が浴びせられたという話しを聞いた事があります。  移転と言うのは、既に米軍基地としての機能を持っている、もしくは軍の施設として機能しうる能力が既にある所に普天間の担っていた業務を移管する。というのと今回の案件のような施設を建設する。という両面からのアプローチがあります。新たに建設すると言うのは勢い経済効果を基準に考えられがちです。しかしながら結局この手の施設は、嫌な物であって、自分の所には来て欲しくないというのが現在の多くの人の住民感情だとは思いませんか?

 私はマクロ的に(この場合日本の国として)如何するのが一番良いのかという議論が国民的になされても良い時期だと思うのです。いや、しなければならない時期かもしれません。今までにしてこなかったが為に国民の政治離れを加速させたのは事実です。また、こういう議論が為されれば、ばばの押し付け合い的な感情論もいくらか和らぐ事が期待できます。自分の土地に建物を建てる権利があるように、国有地に国が軍の基地を立てるとしても文句は言えないかもしれません。しかしながら、物事にはいろいろな見方があり、その立場をはっきりさせた上で案件なり意見なりを挙げるのがルールではないでしょうか。代替候補地の当ても無いままに廃止ではなく移転と言う結論を出した某内閣は既にこの世にはなく、問題先送りの感慨は否めませんが、決まってしまった以上次のステップとして何処にするかという議論を、(1)視点を明確にした上で、(2)様々な角度よりの意見を収集するべきと考えます。また、視点を変えれば、移転という言葉の解釈次第で、既にある施設に分散移転すると言う案も、再度検討の余地はあると思います。

 経済効果を主眼に移転先を探すと決まってもいなくて、しかも地元からの誘致があった訳でもないのに具体的な誘致先を挙げる事は、国からの委託機関であっても慎重にするべきだったと思います。ちなみに私は基地縮小後、将来的に廃止するのが妥当であり、経済効果より優先されるべきだった、と考えます。また、現状としては分散移転が妥当と考えます。

 上記伴さん9月1日付萬晩報を読んでの所感ですが、海外在住の為、ニュースに乏しく、実際にどういう背景かという物を全ては把握できません。もしかしたらリポートにはいくつか様々な視点からの候補地があったかも知れません。そこでお願いなのですが、是非伴さんが参考にされた情報などのリンク先をページにクリップして頂けないでしょうか? ないしは重要と思われる事を、誰が、いつ・・・というように5W1H形式で原文のままに紹介していただけると有り難いです。でないと私のこの所感も伴さんの記述を元にしてますので、結局は机上の空論でしかありませんから。一方的なコメントですが、今後も読み応えのある文章を楽しみにしています。ありがとうございました。(丸山勧)

 【軍事的視点が欠けている】萬晩報のご意見拝読しましたが、少し疑問があります。 移転するに当たっての、軍事的な視点が欠けているのではないでしょうか。率直な所、対北朝鮮、対中国という国家戦略の上にアメリカは基地展開してると思いますし、日米安保の基本主旨でもありました。事実、冷戦のさ中でも北海道や東北方面での米軍のプレゼンスは低かった(レーダーや情報収集機関は除く)し、やろうと思えばやれたのに、敢えてそうしなかったのには米軍なりの国家戦略があるからでしょう。  そこら当たり、より軍事的な知識に造詣の深い方のお話が聞きたい所です。(Shigeki Minami)

 【沖縄を捨てて基地を移すなど考えられない】
 なるほど、いろいろなことを考える人がいるものだなと感心しました。その報告書とやらを直接読んではいないので、詳しいことは判りかねますが、一つ決定的に欠けている視点があると思います。なぜ、沖縄なのかという点です。沖縄がどこにあるのか忘れているのでしょうか。

 東南アジア、中国、北朝鮮等を視野に入れた場合、沖縄の持つメリットは計り知れないものがあります。これらの地域に睨みを利かせるには、絶好の位置にあり、アメリカとしては、不沈空母を一隻持っているようなものですから、この地を捨てて、北海道に基地を移すなど考えてもいないと思います。どこでも良いから取り敢えず軍隊を置いておけばよいと言うものではないと思います。

 色々な考え方をする人間がいてこそ、世の中は面白いのだと思いますが、何とか研究所ともあろうものが、余りにもお粗末ではないでしょうか。私には、非常識としか思えません。読んでいて恥ずかしくなりました。(Kiyoshi Shimada)

 【アメリカ軍の立場なら沖縄の方がいい】お久しぶりです。マートルビーチの西野“Tiger”智雄です。毎日面白く読ませて頂いております。前回の長崎の路面電車の時も意見を言おうと思ったのですが、思ったより早く「読者の声」が配信されましたので、出しそびれておりました。

 沖縄の基地移転問題で建設的な意見が民間から出されてるようで、驚いています。御指摘の様に、大変面白い提案だと思いますし、現実的であると思います。しかし、これは日本側から見た、良心的な考え方なんでしょう。

 非常に卑しい考えですが、もし私がアメリカ軍にいたらと考えると、リゾート気分でいける沖縄の方が、苫小牧より格段魅力を感じます。海外駐留といえど、生活しなければならないのですから、どちらかと言えばリゾート地の方がいいような気がします。アラスカか沖縄かと問われたら、迷わず沖縄を選ぶでしょう。

 そういう感情的な面が入らないともいえないので、アメリカが沖縄のようなリゾート地域以外に移転をするとは考えにくいです。若輩者の浅はかな考えとは思いますが、現在の私の感想です。それでは、初秋になりましたので、季節の変わり目にお風邪など召しませんよう、健やかにお過ごし下さい。(Tiger Nishino)

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