民主主義: 2008年9月アーカイブ

 9月21日、自民党総裁に麻生太郎氏が当選した。4回目の挑戦である。福田首相が1日突如、辞意を表明した後、総裁選挙が行われた。たぶん国会開幕後そう遠くない時期に総選挙となるはずである。

 2週間前に火中に栗を拾う次期総裁といった内容のコラムを書いた。5レンジャーたちは何の得があって立候補するのか判断をしかねた。

 9月22日付北國新聞のコラム「時鐘」は痛快だった。ことし飯塚市で登場した「太郎ちゃんまんじゅう」を取り上げ、「洋風のあんこの味付けが自慢で、炭鉱王・麻生家にあやかって、中の粒あんは石炭をイメージしたとか。6個入りで1600円。「賞味期限30日間」という表示が目を引いた」と書いた。

 衆院解散のXデーは、「10月3日」説がもっぱらである。3日解散、14日衆院選公示、26日投開票という日程が、一人歩きしているのである。

http://www.saizon.net/manjyu.html

 総選挙で万が一敗れると本当に賞味期限がきてしまうのだろうか。


 太田誠一農相が9月19日、辞任した。後任はなく、町村官房長官が兼任する。残す"任期"が後5日となってい るから、「兼任」なのだろうが、汚染米への不安が拡大する中、たとえ自民党の総裁選で新内閣に変わるからといって最高責任者の農相が"不在"のままでいい のだろうか。
 それにしても安倍内閣以来、太田氏は5人目の農相。松岡農相は事務所の光熱費問題などから自殺、あとを継いだ 赤城徳彦氏は父親の自宅を事務所として届出したことが問題となり2カ月で辞任に追い込まれた。昨年8月の改造内閣で就任した遠藤も金銭問題によりたった8 日間で辞任した。その後、若林正俊氏が就任して、今年8月まで農相を務め、太田氏に引き継いだ。

 太田氏は汚染米問題で引責辞任したかたちとなったが、事務所費疑惑が浮上する一方で、農相就任直後に出演したテレビ番組で「消費者としての国民がやかましくいろいろと言うから、応えざるを得ない」と発言するなど物議をかもし出していた。

 そもそも5年前の早大生による集団レイプ事件について「まだ元気があるからいい。正常に近いじゃないか」と突拍子もない発言をしていた御仁だ。そんな人物が農相に就任されていたのだから、とんでもない話なのだ。

 過去2年間で農相5人のうち、4人までが不祥事で職を辞したこと自体問題なのだが、ニューヨーク発の金融危機が世界を駆け巡り、国内では食の安全への不 安が連鎖的に拡大している時期に、首相が職務を"放棄"したまま、農相も"兼任"ってのはどうなのか。いま、この国で責任を取る人物が不在なのであ る。(いがぐり頭)

 この2年間の農相
42代 2006年9月26日 松岡利勝(安倍内閣)=自殺
 ―  2007年5月28日 若林正俊(臨時代理)
43代 2007年6月01日 赤城徳彦=辞任
44代 2007年8月01日 若林正俊
45代 2007年8月27日 遠藤武彦(安倍改造内閣)=辞任
 ―  2007年9月03日 甘利明(臨時代理)
46代 2007年9月04日 若林正俊
47代 2007年9月26日 若林正俊(福田内閣)
48代 2008年8月02日 太田誠一(福田改造内閣) =辞任
49代 2008年9月19日 町村信孝(官房長官兼任)
 9月10日、自民党総裁選が告示され、5人の候補者の名が並んだ。前日、ピョンヤンでは建国60周年記念の軍事パレードが行われ、正規軍が参加しなかっ たうえに、金正一総書記の姿がなかったことから憶測が憶測を呼び、「金総書記重態説」が世界中を駆け巡った。万が一の事態が生じたら東アジアに激震が走る ことだけは間違いない。
 そんな北東アジア情勢を背景に始まった総裁選が実に陳腐にみえた。候補者たちが掲げるキャッチフレーズからして危機感に欠けるものであった。

 麻生さんの「日本の底力」はまだしも、小池さんの「もったいない」は賞味期限切れ。与謝野さん「あたたかい改革」、石原さん「心の通った改革」には笑っ てしまう。それって何もしないということでしょ。石波さんの「私は建て直す」は意味不明。それぞれに7年前の小泉さんの「自民党をぶっ壊す」ほどの迫力に は遠く及ばない。

 外交・安全保障問題にも触れられたが、テロ特措法ばかりが安保ではない。内政と国内景気ばかりが争点となっていたのも悲しい。アジアをどうするのか、世界の貧困にどう立ち向かうのかといった大風呂敷が政治家には不可欠ではないか。

 10日午後の共同記者会見で「解散・総選挙」の時期を問われ、小池さんが「総裁になってから決めます」と言ったほかはみな「次期総裁が決めること」と他人事なのには驚いた。本気で総裁になろうとして戦っているとは到底感じられなかった。

 次期自民党総裁は福田さんの後釜の首相になる。今度ばかりは総選挙を免れない。敗れれば下野せざるをえない。そんな政治情勢である。仮に下野を免れても議席の大幅減は必至。しかも参院のねじれ状態は後2年続く。重要法案の参院可決は難しいままだ。

 立候補した5人はそんな火中の栗を拾う覚悟はあるのか。

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