霞山会の広報誌となったThink Asia

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 Think Asiaというタイトルは国際平和協会が開催するシンポジウムの名称でした。アジアをこれからどうするという議論の中から「アジアの意思」という発想が生まれました。評議員をしている宝田時雄さんが台湾の日本代表部の人たちと議論している最中でした。それを英語で「Think Asia」にしようと言い出したのは同じく評議員の大塚寿昭さんでした。大塚さんはIBMでシステムエンジニアをしていて、IBMがパソコンに「Think Pad」と命名したことから「Think Asia」というフレーズがひらめいたのでした。僕はとてもいい表現だといまでも思っています。

 かつてアジアの四龍といわれた韓国、台湾、香港、シンガポールがありました。その後にASEANが続き、中国とアジアの国々が経済成長のトレンドに乗りました。アジアは経済的に確実に豊かになったのです。しかし豊かになった結果、何が起きたかといえば、対立です。何のために豊かになったのか分からなくなりました。

 ヨーロッパは第二次大戦を境になんとか国家間の対立を押さえようとしました。その叡智の結果、欧州連合が誕生したのです。アジアがこのまま対立していてはいけない、そんな発想から「アジアの意思」という概念が生まれました。まだ人口に膾炙されているとはいえません。

 三年前、財団法人霞山会が広報誌をつくるということである会合に呼ばれ、広報誌の名前をどうしたらいいか議論になりました。結果、僕が提案した「Think Asia」が選ばれました。国際平和協会で使っている言葉が初めて外部の組織で使われたのは嬉しいことでした。霞山会の「Think Asia」は季刊発行ですでに一〇号まで発行されています。アジアの現在、過去、未来を語る雑誌となっています。発行部数は四〇〇〇部ですから、なかなか影響力があります。

 あるシンポジウムで元自民党幹事長の加藤紘一さんが「大東亜共栄圏の代わる新たな言葉が必要だ」と言っていました。アジア各国で「Think Asia」が共通語となる日を願っています。(伴 武澄)

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このページは、伴 武澄が2013年3月19日 12:36に書いたブログ記事です。

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