いまごろ総選挙の争点が分かった(3)

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omote.jpg 来年には日本国の財政の借金が1000兆円を超えるのだという。多くの世論調査によると安倍さんが政権に返り咲く可能性が強いとされるが、この借金をつくった最大の責任者は自民党であり霞ヶ関である。15年近くにわたり金利ゼロが続き、ゼロ金利の呪縛から逃れられなくししたのも自民とと霞ヶ関であることをわれわれはもう一度思い出さなくてはならない。

 普通の金利状況だったら、こんなに巨大な借金は抱えられないはずである。僕が大蔵省を担当していた87―89年ごろ、長期金利は6%内外だった。1000兆円の借金に6%の金利がついたらそれだけで60兆円の金利負担となる。40兆円しか税収がない日本財政がこれだけの金利負担を負担することは絶対的に不可能。つまり社会保障どころか公務員の給料すら支払えない。

 1000兆円の借金ができるのはここ10年の長期金利が1・5%から1%だったからである。景気が上昇して日銀は過去何度か金利を上げようとしたが、財務相の強い反対で金利を上げることができなかった。好景気の時に金利をあげておかなければ、不況の時に金利を引き下げることすらできない状況がここ15年間続いているのが日本の経済なのだ。

 僕は日本経済がこの20年間GDPの伸びがないのはひとえにこのゼロ金利にあるのだと考えている。そんな状況の中で安倍さんのいうようにインフレターゲットなと掲げてもまったく意味がない。まず財務相の官僚たちにターゲットそのものが葬り去られてしまうだろう。やはり不可欠なのは「官から民」への権力の移行なのだと思う。

 いま日本に必要なのは日本の財政が借金をできなくなる状況をつくるしかないのだ。そのことをずっと考えている。近い未来、日本国内の資金で国債を消化できない状況がやってくるはずである。その時、確実に金利が上昇し、日本円の暴落が始まる。萬晩報は14年前からそのことばかりを書いてきた。安倍さんの日銀による国債の直接引き受けが始まれば、日本銀行券の価値が暴落する。そのことも指摘しておかなければならない。

 円高が日本経済を苦しめてきたことは事実であるが、円高によって国際的に日本の国債の価値が維持されてきたことも事実である。これまで国借金を膨らませてきた日本財政がまがりなりにも借金を続けられるのはまさに円高のおかげでもあることを知らなければならない。

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このページは、伴 武澄が2012年12月 3日 07:54に書いたブログ記事です。

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