土佐山日記19 山仕事のアミューズメント

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DSC_0219.jpg 火曜日の授業は「会社」とつくるというブレーンストーミングだった。土佐山を拠点に何ができるか、3チームに分かれて考えた。僕らのチームは「猪竹山水舎」という名前の協同組合だ。「ちょちく」と読ませるか「いのたけ」と読ませるか決めていないが、山の仕事をアミューズメントに仕立てて「入場料」を取ろうという魂胆である。

 僕が土佐山でやりたいのは木工と野菜づくりである。土地と木材はなんぼでもある。場合によっては山から切ってくることもできる。

 木工は昔からのあこがれである。都会ではまず場所がない。道具もない。アメリカの多くの家には広大なガレージがあって、わくわくするような電動工具が多く並んでいる。材料さえあれば自分で何でもつくってしまおうというのがアメリカ人気質である。

 土佐山での生活が2ヶ月を超えてきたが、農家がそれぞれ作業部屋を持っていることに驚いた。木工の電動工具はないものの、農機具の他、木や竹を切る道具には事欠かない。アメリカのガレージを思い出したのである。おかげでのこぎりとナタの使い方は相当熟練したと思っている。

 高川地区に斎藤工芸という木工所がある。土佐山夢開発公社のかなり広い土地に作業場があるが、そこは斎藤さんちであり、だれでもが作業をさせてくれるものではない。僕が夢見るのは会員が週末に木工をできる空間である。だれでも入場料を支払えば、1日遊べる空間である。

 共有空間には一定の電動工具が自由に使えるほか、自分の工具を持ち込みたければ、その空間を提供するし、自分の作業部屋を設けたければ「84ハウス」を建ててもいい。84ハウスは高知の山の知恵を集めた84プロジェクトの売り出している「小屋」で、3×3メートル四方の広さで数時間で組み立てられる。もちろん素材は高知の間伐材である。

 猪竹山水舎は木工所のほか、耕作放棄地となった畑や田んぼも借りていて、希望に応じて「農耕」も出来るようにする。この場合、猪竹山水舎が行う農耕を手伝う方法と小さな土地を占有する方法と二つ考えている。

 頭の中で考えたことだが、初期経費が100万円ぐらいかかるため、組合員に出資を促すことにする。1口=1万円で募集したら、どうだろうか。また木工所や畑には週末には10人ぐらい、ウイークデーでも3、4人が来るだろうから、最低でも月に150人来場することを想定すると15万円の収益となる。

 家賃と畑の賃料、光熱費を差し引くとなんぼも残らないだろうけど、そんなアミューズメント空間を求めているシニアが相当いるのではないかと考えている。

 そんなことを夢想していたら高知新聞に「土佐町『大工の学校』解散 横領の2億円債権放棄」という悲しい記事が掲載されていた。嶺北4町村(土佐町、本山町、大豊町、大川村)などが1991年に第三セクター方式で財団法人「土佐人材養成センター」を設立、大工育成施設として注目を集めたという。大工の学校は通称である。お金があるとろくな事が起きないという例である。
 http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=292856&nwIW=1&nwVt=knd

 僕らが考えているのは人材養成などという大それたことではない。学校や塾はいらない。山の仕事をアミューズメントにしてシニアが気軽に時間を過ごす空間をつくりたいだけの話である。どう思いますか。

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このページは、伴 武澄が2012年9月 4日 22:28に書いたブログ記事です。

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