巨大なポテンシャル持つ揚水発電所群

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h21_02_img01.jpg 日本でその存在がほとんど知られていない揚水発電所についての記事が2月26日の日経新聞朝刊に掲載されていた。電力が余っている夜間に下池から上池に汲み上げ、必要な時間帯に水を流して発電する仕組にである。

 兵庫県にある関西電力の奥多々良木発電所はなんと原発約2基分193万キロワットの発電能力を持つ。瀬戸内海に流れる市川の上流にあり、高低差が400メートルもあるため、普通の水力発電より高い効率で発電できるという。

 東電が、群馬・長野県境に建設中の神流川発電所はなんと6号機まで完成すると282万キロワットもの発電能力を持つというから驚きだ。
 問題は汲み上げ時のエネルギー消費と発電エネルギーの間に損失が生じること。約70%しか再生できない。建設コストを加味すればとんでもない高い電力を 生産していることになるらしい。夜間と昼間とでは電力消費量は何倍にもなる。原発はいったん火を入れると出力の調整は難しい。このため、夜間の電力の「捨 て場」が不可欠だった。その捨て場の役割を担ってきたのが、揚水発電だった。そうした意味から電力会社は積極的のその存在を明らかにしてこなかった。

  現在、国内に24カ所の揚水発電所があり、原発並みの100万キロワットの能力を持つものが11カ所もある。もともと原発とペアで建設されたものだが、す でに存在する巨大な蓄電装置と考えれば優れたポテンシャルであるはずだ。これからの太陽光発電や風力発電が安定性を欠くものだとすれば、余っている時間帯 の電力を揚水発電所に貯めこむことも可能となる。

 発想を逆転させて、つくりすぎの原発用のインフラが、貯めることができない自然エネルギーの蓄電池に活用できるのなら、これ幸いである。

順位 発電所名 水系 所在地 最大出力
1 奥多々良木 市川・円山川 兵庫 193.2万kw
2 奥美濃 木曽川 岐阜 150.0万kw
3 新高瀬川 信濃川 長野 128.0万kw
3 大河内 市川 兵庫 128.0万kw
5 奥吉野 新宮川 奈良 120.6万kw
6 玉原 利根川 群馬 120.0万kw
6 俣野川 旭川・日野川 岡山・鳥取 120.0万kw
8 新豊根 天竜川 愛知 112.5万kw
9 今市 利根川 栃木 105.0万kw
10 下郷 阿賀野川 福島 100.0万kw
10 奥清津 信濃川 新潟 100.0万kw
22 奥只見 阿賀野川 福島 56.0万kw
27 田子倉 阿賀野川 福島 39.5万kw

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このページは、伴 武澄が2012年3月 1日 14:30に書いたブログ記事です。

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