2003年8月アーカイブ

2003年08月21日(木)萬晩報主宰 伴 武澄

 日本はG7国のはず
 まさにお説のとおりだと思います。造る前には、何年か経ったら無料にすると言う話もあったような気がするのですが・・・。公約なんて破っても大したこと じゃない、とうそぶく首相のいる国ですからね。日本はG7(G8?)に参加する先進国のはずですが、政治的にはいつまでたっても後進国のままですね。悲し いことです。(K.T.生


 民主党の高速無料化は画期的
 まったくその通りだと思います。小沢、管が民主党政権では、高速無料化と言っているのは画期的なこと。昨年まで民主党は、高速代を25%は安くするとい う自民と、目くそ鼻くその議論をしていましたが、ようやく、目線が変わったのか、と期待しています。しかし、この話をすると「高速が無料になると税金が高 くなる」「ただだと渋滞がひどくなる」「自分は高速を使わないから、関係ない」など、後ろ向きの議論が始まるのは、国民の意識が変わってないからですね。


 村上龍より分かりやすい中野論
 いつも、楽しく読ませていただいております。それに、今回は、この秋にも衆院解散・総選挙が取り沙汰される中、小泉首相の公約となりつつある、道路公団 民営化等の理論的根拠にも触れておられ、なかなか論旨明解で分りやすかったです。併読しているJMM【村上 龍氏のメール・マガジン】でも、地方交付税交付金の問題が取り上げられていて、それと比較しながら読んでしまいました。

 率直に申し上げまして、今回の中野 有氏の論調のほうが庶民感覚には分りやすく、かつ、日本人に対して、「国家とは何か」という命題を突き付けているようにも思え、とても共感できました。当 り前のことですが、北朝鮮問題等にしても、問われているのは、「国家の使命」だとも思えるからです。

 今、私は、幕末史についての小説を読み漁っています。開国~明治維新までには、様々なアクシデントによる紆余曲折があり、実は、誤算の連続だった...という『幕臣たちの誤算』(青春出版社)という本の下りには、唸らされました。
小泉首相も幕末の権力闘争には触れられていましたが、当時は、血で血を塗るような「暗殺抗争史」でもあった訳で、ただ、命懸けで国家を思い守り抜こうと考 えての明治維新だったのだが、徳川家の負の遺産を整理しないまま、一種の不良債務を内包したまま(大政奉還と江戸城無血開城も考えてみれば、政権を丸投げ したことに近い)、身分制度を新たに屋上屋を設ける如く築いてしまい、そのまま、太平洋戦争になだれ込んでしまった...と、指摘されていました。

 その中で、佐藤雅美氏が『大君の通貨』『開国 ― 愚直の宰相:堀田 正睦』『官僚 川路 聖漠の生涯』などで、開国~明治維新に至る流れを、尊王攘夷論の中に、ともすれば埋もれがちであった「通貨問題」にスポットライトを当てて、財政再建的見地から小説に仕立て上げているのは、極めて意義深いものだと感じ入りました。

 考えてみれば、今の日本を取り巻く時代状況は、当時より進歩したとは言え、政事のロジックは全く変わっていない風に思います。「北朝鮮問題」を「黒船来 襲」に、「プラザ合意」を「通貨条項」に、そして、「尊王攘夷論による大政奉還」を来るべき「政界再編による自民党ブッ潰し」に当てはめれば、小泉首相の 戦略が窺い知れるような気がします。ただ当時と今では、官僚の果たした役割は違えど、「日本という国は、前例主義で物事を決済し、とかく議論のすり替えや 決断の引延しばかりやって来た国で、結局は、外圧に頼らざるを得ない...」という指摘は、言い得て妙だったと思います。

 ところで、道路公団の問題、これは、NTTの民営化と共に絡めていただきたい問題なんですが、世界で言われている「ユニバーサル・サービス」の概念を、 もう一度、思い出していただきたいように思えます。今、民営化されたNTT東西会社が軒並み赤字に転落したという事実は、件の電信電話会社が、その歴史的 使命を終えた...ということを、市場から突き付けられていることに他なりません。これは、アナロジーではありますが、そういう意味では、道路公団も同じ穴の 狢だとも言えましょう。この際、道路公団はCSサービスの一環として、外国人居住者も含めた利用者全員に対して、「アンケート」でもやってみてはどう か!?とも思います。日本の高コストの元凶とも言われる「通信費」と「輸送費」の低減は、これまた外圧でしか達成できないだろうと予想されるからです。

 最後に、地方交付税交付金の問題で感じたことでもありますが、日本は、官僚の継ぎ接ぎだらけの政策の継承で、法制度の仕組みが国民に分りにくい構造に なってしまっているように映ります。要するに、「地方交付税交付金」と言えども、結局は国民の税金のたらい回しに過ぎない訳で、直接税と間接税の「直間比 率」の見直しだけでなく、政治家に、法制度のアセスメントならびにアナウンスメントを義務付ける必要があるとも感じました。分りやすい言葉で、その政策の 趣旨と国民生活への影響度を説明していただきたい。「地方交付税交付金」の話で言えば、大抵の国民が「地方出身者の都市生活者で、ユニバーサル・サービス の恩恵を等しく受ける」べきなのですから、最終的には、国民全員が影響を受ける制度なのですし。

 論拠はシンプルに、但し、行動は愚直に...幕末の名宰相らの先達に倣い、真正面から難題に立ち向かっていただけるよう、政治家と官僚には切にお願いしたい気持ちです。

 もう、劇場型政治の賞味期限は切れかけています。 そろそろストレートな「政治闘争」を見せていただきたい。 それには、行動あるのみでしょう。(竹内 一根


 実現のために青写真も
 仕事で高速道路(特に首都高速、東名高速にぼぼ毎日走っています。高速道路料金は道路整備特措法では当該路線ごとに建設費用を徴収し、建設代金徴収後は無料開放されることが書かれています。

 しかしながら、現実には高速料金を「プール制」にして、日本中の高速道路建設費を全部賄うまで無料にはならないことにされています。

 高速道路建設による負債額は、40兆円を越します。なんでこんなに膨らんでしまったのかという思いもあります。今後50年間で返済するということになっ てるみたいですが、金利4%としても金利だけで80兆円、返済合計は120兆円にもなります。無料化されても借金は残るわけです。

 確かに高速道路が無料化すれば、物流は広がり、モノの価格も下がる。新鮮な魚を買い物に、ちょっと新潟までと言うのも気軽に出来ます。

 ただ現実には膨大な額の借金があります。車関係の税金を上げたり、ガソリン・軽油取引税などの税金を上げないと返せないのではないのでしょうか。理想論は簡単に出せますが、実現のための青写真の提示も同時にお願いしたいです。(関原豊)


 昔流にいえば悪代官が賄をとる構図
 高速道路についての貴見、拝読しました。これは 我が意を得たり、200パーセント、相当以前より腹が立っている事です。最近 国会質疑で登場したあの F総裁の答弁やふてぶてしい顔には全くやりきれない。日本各地の高額有料道路は 全く国民や企業から搾取をする道具となっています。日本全国津々浦々、有 料道路や有料橋をつくり理不尽な通行料をふんだくられる。昔流に言えば本来通行無料の天下の公道を閉鎖、通行人から通行料を取り立てる法を悪代官が作り配 下の食い扶持や寺銭もどきの賂を得るような構図ではないか。

 海外駐在や頻繁な海外出張の経験で各国を仕事上ドライブする必要があったが米国のフリーウエイやドイツのアウトバーンなどは大きく快適であり景色も楽し めておまけに無料、台湾や韓国でも有料部分はあるが現地物価水準からみても微々たる通行料であり、世界中でも日本の高速道路のような馬鹿げた通行料を払わ せる国は恐らく皆無であると思います。何故大阪ー東京間の距離ぐらいで一万円も払わせられるのか、何故首都高で少し入っただけで700円なのか、べら棒に 高いガソリン税と車両税、それから2年単位の強請車検の費用を払わせられて走れば馬鹿げた通行料をふんだくるこの国はおかしい。

 また どこのサービスエリアにはいっても物は高くて画一的で郷土色は薄く全く面白くないのも利権まみれの体質からくるものなのかと思える。

 有料道路については現在の通行料はかなり安くできるはずであるしまた無料にできるところも多いはず、それより国はもっと一般国道や幹線道路の整備と道路 および周辺の美化に注力すべきで垢抜けしない交通標識の乱立設置や姑息な速度感知装置の設置をやめるべきと思います。信号機もふくめ何か裏があるのかと疑 いさえ出てきます。
一般道路を走っていると郷土色のある道の駅や立ち寄ってみたくなるような隠れた旧跡が目に入り時間がかかるけれどもまさにドライブの楽しさがあります。こ れが各地で消費させることになりまた国中が潤うことにつながると思うのです。実際通行料に消える死銭が生きた銭になるのです。たまたま配信を読んで 思い つくままにしたためました。(Nick


 高速道路料金は炭素税の代わり?
 はじめまして。東京のサラリーマンです。高速道路の無料化は、自動車交通の増加を誘発し、公共交通機関の衰退や環境破壊を招くので問題があります。高す ぎて利用する人がいなくなっては本末転倒ですが、適度の料金徴収はすべきです。高速道路料金は炭素税のかわり、でしょうか?料金収入が有効に活用されてい ない現状は残念です。

2003年08月18日(月)ジョージワシントン大学客員研究員 中野 有

 道路公団の民営化について難解な議論がなされているようだが、市民のための公共財としての高速道路のあり方を需要サイドから考えてみたい。

 天下の公道を走るのに時間給より高くつく高速料金や橋の通行料が徴収されるのは論外であると考える。これは、需要サイドの意見、使う側の単純明快な疑問 である。テレビや新聞を通じて入ってくる高速道路の議論は、供給サイド、すなわち官僚的な造る側の一方的な国土計画を中心に議論されているように感ぜられ る。

 世界で最も高い日本の国土に、労働力と最高級の技術を投入し、道路や橋を造ることにより、通行料が高くなるのは当然のことである。供給サイドから考えれ ば、橋を往復するだけで日給が消えてしまうという信じがたい料金体系が成り立つ。橋は、関所ではなく渡るためにあり、道路は楽しみながら移動するためにあ るという原点から、今一度考察する必要があろう。

 多くの国で生活してきたが、日本ほど道路等の公共財を使用するのに高くつくところはない。ほとんどの国は、無料である。料金徴収は、インフラ整備が整っ ていない途上国では許されるが、経済大国、日本がいまだに公共財が市民のために機能していないのはおかしな話である。日本も、途上国を卒業する前に、世界 銀行から融資を受けて、名神等の公共財を建設した。通常なら、途上国から先進国になった時点で、国の基盤であり、国の財産である道路や橋のような公共財 は、いつまでも料金を徴収するのでなく国が面倒を見るべきだろう。

 アメリカ東部で、前代未聞の停電が発生した。原因は、今のところ明らかではないが、電力の規制緩和や民営化に問題があるとの指摘がなされている。民営化 とは、競争に勝つために顧客の立場に立ってサービスを提供するものであろうが、同時に公共財が民営化されることにより、採算を優先されることにより、マイ ナス面も生まれる。事故が発生した時に都市機能を麻痺させるライフラインについては、財務諸表だけでは判断できぬ、市民の生活を守るための総合的なプラン が不可欠であろう。

 日本の高速道路の民営化については、あまりにも官僚的で非効率なあり方を正す意味でも、民営化は重要であろう。しかし、もっと重要なのは、日本のような 先進国が、道路や橋のような天下の公共財から儲けようとする非常識な点にあるのではないだろうか。ドイツやオーストリアで、(無料の)オートバーンを走行 した時に、ドライブの快適さを実感すると同時に、ドライブインでとった素晴らしいレストランでの食事が忘れられない。高速道路が無料になれば、レストラ ン、カフェ、ショッピングの分野で、新たなビジネスが生まれると思うのだが。

 例えば、瀬戸内海の橋を渡るための不当な料金を徴収する関所がなくなり、また高速道路がハイウェーから、フリーウェーに変われば、ドライブが楽しくな り、国から料金を徴収されなくとも、市民の意志で、ちょっと贅沢をしようという気分になる。さらに物流の活性化により新鮮な安い地方の特産品や海産物も都 会に流れる。地方も都会も生き生きし、地方分権もすすむ。

 ワシントンでは幸いアメリカ東部の停電にみまわれなかったが、その教訓として公共財のあり方や民営化についての考えるきっかけになった。また、リベリア で生活したとき2年間、ほぼ停電の状態を体験し、電気や水道といった当たり前の公共財の恩恵に感謝するよういなった。たまには、停電もためになるのでは。 橋を渡るための不当な料金徴収は、需要サイドや市民を無視した停電の状態だと反省するときが、きっと到来すると思われる。
2003年08月07日(木)萬晩報主宰 伴 武澄

 萬晩報の前々号で園田さんがイラク戦争の「衝撃と畏怖」の語源について解説してくれた。1996年にアメリカで発行された同名の軍事理論の研究書名に由 来するのだそうだ。戦争をいかに短期間で終結させるかを研究した内容で「核兵器を使用せずに、広島と長崎への原爆投下が日本人に与えたのと同等の衝撃を敵 に与えれば、戦意を奪い」早期に戦争を終結させることができる、などと論じられているという。

 アメリカはまさにイラクはおろか全世界を「畏怖」させたかったに違いない。58年前、日本は広島への一発でアメリカに「畏怖」してしまった。ポツダム宣言受諾による「無条件降伏」である。

 そのアメリカの畏怖作戦に服さなかったただ一人の日本人がいた。賀川豊彦である。国家存続のためにあらゆる屈辱を飲み込む覚悟を決めた日本で、厚木飛行 場に降り立ったばかりのマッカーサーに敢然と意見したのだから普通でない。この賀川の思いを新聞の一面をつぶして提供した当時の読売新聞の編集者もまた勇 気ある人物だったに違いない。

 最近、入手した昭和20年8月30日付けの読売新聞に掲載された賀川豊彦のコラム「マッカーサー総司令官に寄す」を以下に転載する。

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マッカーサー総司令官に寄す
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 マッカーサー総司令官閣下
 日本は八月十五日、敗戦国の烙印をおされた。これは厳然たる事実であり、疑うべかわざる現実である。

 陛下の詔書の一分前まで全国民の戦意は燃えに燃え陸海空三軍の銃口が一様に貴官各位の胸に向けられていた事も事実なのです。

 この相反した事実が陛下の詔書によってピタッと一変して日本は次の時代へ進行しはじめたのです。私は先ずこのポイントから話さなければならない。

 総司令官閣下
 貴官は去る28日の厚木進駐の指揮者から進駐が平和的に日本側の満足すべき心づかいの中に先遣部隊の進駐を終了した報告を受けられたでしょう。

 そして閣下は多数の日本人を眼前にされたでありましょう。そしてまたその日本人が口をキッと結んでいる表情に気がつかれたことと思います。

 日本人は最後まで戦うつもりでいました。おそるべき原子爆弾がやがてわが身に落下するということを予想し覚悟しなかった者は只一人もありますまい。また たとえ身は焼かれても粉砕されても戦争は陛下の指揮のあるまで続けてゆかなければならぬことを毛程も疑った日本人は一人もなかった事も事実ですが、それ が、陛下の詔書によって戦争から平和へ完全に変向しました。その決意の固さと新しい理想へ出発への努力が閣下の見られる日本人のキッと結ばれた口もとの表 情なのです。この様な民族が、国家が他に例を見ることができたでしょうか。

 総司令官閣下
 貴官は日本進駐の第一夜をこの点についてよくお考えください。

 私は明治維新の例を引いてみましょう。過去260年間、日本の政権を担当した徳川幕府は官軍に押されてヂリヂリ東京に押しこめられました。しかし徳川幕 府といえ東京以北には官軍に拮抗するだけの兵力があったのです。ここで若し戦えば日本全土は内乱のるつぼと化し、恐らく数年の間、国民は流血と困窮の惨を 見なければならない。一報、眼を外に向ければ欧米の諸国は文明の開発人類福祉に日も尚足らずの有様です。幕臣の勝海舟は官軍の西郷南洲と相談し、明治天皇 の御聖断によって日本は内乱の危険をまぬがれて、そのまま、世界文明への参加に出発したのでした。

 マッカーサー総司令官閣下
 日本国民はこういった国民なのです。
 御考へのまにまに生きてゆくのです。
 陛下はあの御詔書でこの戦争の国民に及ぼす困難を奪い御身を以てお受けになられました。国民はこの詔書を拝して泣いてわが身を懺悔しないものは一人とし てありませんでした。貴官は有力な軍人や愛国の人々が文字どおり腹を切った事を御存じでしょう。これはその良否は別として、陛下の御聖恩に対する申訳なさ に自殺したのです。他の国民は只従来の自分の行為が、陛下の御期待に副い得なかったのを悔悟してその自責の心を、陛下の御明示の如く世界文化への貢献、世 界平和への奉仕へと直ちに回心したのです。

 印度のアソカ王はかつては侵略主義的好戦的な血に狂う大王であった。しかし彼は佛陀の教えを聞いて争闘による統治から「法」のよる統治へ転換しました。 「法」は狭い意味の法律や規則ではなく世界の真理、人類の道徳を指したものです。これによって東はビルマ、印度の北嶺、西は地中海の浪にあらわれた彼の国 土にはさん然たる文化の花が開いたのです。

 歴史あって以来、今度の御詔書はアソカ王にもまさる千古不磨の金文字であると私は信じます。世界文化史の著者ウエルズは世界の四聖人として釈迦、キリスト、孔子の他にアソカ王を加へていることは閣下の御承知のとおりである。

 ウエルズは前大戦の終局後、アメリカの合州組織を手本とした世界機構を考えた。これがヨーロッパ方面にも影響を与えて今度のサンフランシスコ会議の結論 となってきたと見られる。しかしウエルズの史眼を知り、彼の精神をふりかえってみるときに、サンフランシスコ会議には一つの欠点があると思う。

 総司令官閣下
 私は素直に閣下に言わなければならぬ。
 1936年私は時の大統領より渡米を促された。当時アメリカに充満した1600万の失業者の問題の解決であった。一夕、ウエルズ副国務長官の家において の集会で、私は現トルーマン大統領やホイラー上院議員等とともに談じた。私はその時も国際協同組合を提唱し彼等の賛意を得たのです。

 サンフランシスコ会議の31の結論、国家の安全保障、国際裁判、国際警察の設立はこれだけでは日本をはじめ多くの失業国家を見出すだけであろう。それだ けでは世界は余りにも窄き門になる、武力を解除され傷ついた上に厖大な賠償品を要求された敗残の身が精神的な友好の手の差しのべがなくて、どうして再起で きるであろうか。やがては墜落から没落へとおちゆくことは必至である。貴官達の理想とする新しい世界国家にははいろうとしてもはいれない羽目におちいるで あろう。

 総司令官閣下
 日本はサンフランシスコ会議の理想とする新しい世界から脱落するというのではない。苦しみながらついて来させるより心を開いて迎え入れた方が世界の運営 に貢献し得るものだということは聡明なる総司令官の容易に理解される事と存じます。その心とはなにか具体的にいえば、国際協同組合の設立です。

 マンチェスターにおいて28人の紡績工がふところから金を出し合って人間愛による相互援助の社会をつくった。この協同組合をつくった歴史を語る必要はあ りますまい。ただこの組合の精神と設立が戦いに疲れた国家と国民をして、いかにして世界文化の進展に貢献したか例を引きましょう。

 スウェーデンは200年前、西欧では最強国であった。然るに30年戦争の結果、国力は疲弊し国民は散亡し、あまつさえ二人の国王までが外地で戦死してし まった。かかる戦後に来る政策はスウェーデンに於ても世界文化への貢献であり、人類福祉への奉仕であった。ここに皇室の下、労働党政権は協同組合の政策を 全面的にとり入れたのである。

 その結果、世界の人々が北欧に見たものは、何であったか。植物学のリンネの名であり、結晶学のゴールドシミット、原子物理学のアングストロング、支那学 のアンダーソン、探検家のヘデン等の錚々たる文明開発の恩人の名であった。そして又、彼等は僅かに1年で犯罪者を1100人-主として外来人の殺人犯9人 をスウェーデンで見たのみであった。牢獄は美術館と化し博物館に転用された。製粉工場の床はモザイクではられ、ベルサイユ宮殿にもたとえて比較されたので ある。この国内の愛の精神はノルウェー、デンマーク、フィンランドの隣国にも精神的なつながりを見出した。彼の優秀なスウェーデンの電球はこれらの国家の 何のかけ引なしに頒ち与えられている。

 更に、我々にはノルウェーの国歌を聴こう。「よき友よ、スウェーデン援助の為に...」という国歌の冒頭の讃歌はかつての日露戦争終了の時から歌われてい る。当時ノルウェーはスウェーデンの属国の位置にあったが、ロシアの圧力が日露戦争の敗北によって減少すると、スウェーデンに独立の希望を伝えた。ス ウェーデンは直ちに許可したのであった。

 総司令官閣下
 戦勝国は広い心と思いやりがなければなりません。日本はいま詔書のお示しのままに立派な世界国家として出発しようとしています。これに対して徒らに小さ いわくの中に幽閉しておくのは貴官等の理想とはるかに遠い結果を生むでしょう。日本人の陛下に対するこの心情と人間としての実力とをもり育ててやるなら ば、日本の新世界奉仕の出発は予想より、はるかに強力になされるでしょう。

 閣下の外人収容所に対する給与品の投下物は正しく浦和に投下されました。しかしそれを受け取った人達は熊谷の戦災者達にそれを贈りました。これは何を意味するのでしょうか。力で治めるよりも心でゆく千古の心理を例示するものです。

 願わくば閣下よ、日本人の特質を活かし新文化新世界へ邁進する日本に拍車をかけるととも、力の鞭を揮うなかれ。それがサンフランシスコ会議のかっけを実現するもっとも重要な具体的な方法だと信じて止みません。
2003年08月04日(月)萬晩報コナクリ通信員 齊藤 清

 ◆ダイヤモンド戦争の終焉

 シエラレオネの反政府ゲリラRUF代表フォディ・サンコーが、7月30日に死亡した。享年70歳。血塗られたダイヤモンド戦争を、10年以上にわたって 戦い続けたゲリラの親分。良質のダイヤモンドに恵まれたシエラレオネ内陸部を実効支配し、掘り出した原石を闇ルートに流して欧米のダイヤモンドシンジケー トを悩ませた。しかし、沖縄サミットを最後に状況は逆転し、その晩年は、戦争犯罪特別法廷での被告人として、肉体的な衰弱と精神的な混乱のうちに幕を閉じ た。腹心の部下だった通称モスキートはこの5月、コートジボワールとリベリアの国境近くで、リベリア大統領テイラーの指示で射殺された。もうひとつのシエ ラレオネ反政府ゲリラのリーダーであり、戦争犯罪人として追求されていたジョニー・ポール・コロマも、避難先のリベリアで、口封じのために殺されていたこ とが最近確認されている。そして、そのリベリア大統領テイラーも、米国に支援された反政府勢力によってほぼ完全に追い詰められている。

 1990年代を急ぎ足で走りぬけ、ダイヤモンドシンジケートに向こう見ずな戦いを挑んだ戦士たちは、今や人々の記憶の中にしか存在せず、血塗られたダイヤモンド戦争は、そのすべてが過去形で語られる季節に移行している。

 そして新しい季節には、永遠の輝きを失ったダイヤモンドに代わって、海の中のオイルが人々の心を躍らせることになる。国連平和維持軍に守られたシエラレ オネの沖合いにも、テイラーを排除して親米政権を樹立した後のリベリア沖にも、まもなくテキサスの油会社の旗が海風にそよぐこととなる。

 ◆ギニア湾へ侵攻せよ

 今、ギニア湾が熱く燃えている。ここでは、沖合いの海に、世界的な規模の炭化水素堆積盆の存在が確認されていた。欧州の油会社はすでに採掘を続けてい た。そして近年、アメリカの油会社が激しい油田獲得戦争を続けてきた結果、さらに油の確認埋蔵量が増えている。低硫黄の良質な原油だといわれる。日本の人 々の目が中東の油に釘付けにされていた間、ここでも、生臭いけれども真摯な、石油・天然ガスを獲得するための激しい戦いがくりひろげられていた。

 アメリカは石油の大量消費国である。油なくしては、現在のアメリカ市民の生活を支えることは不可能だ。そしてその約60パーセントを輸入に頼っている。 サウジアラビア、メキシコ、カナダ、ベネズエラなどからそれぞれ10数パーセントずつを輸入し、アフリカからも15パーセント程度を持ち帰っている。しか しながら、例えば中東地域はすでに鉱区が成熟しすぎていて、長期安定的な供給は望み薄である。OPECの存在もあり、政治的にも厄介な地域で、わがままが できない。

 その点、ギニア湾の沖合いはまだ未成熟な地域で、誰も手をつけていない鉱区さえ残っている。また政治的な操作も比較的容易な国々が多い。(しばしば"反政府勢力"が働いてくれる)

 そこで、すでに現地に根をおろしていた欧州の石油資本と競う形、あるいは侵食する形での鉱区獲得が進み、欧州勢の反攻がないわけではないものの、現在では、米国資本の優勢が目に見えてきている。

 ◆ブッシュ家と油ビジネス

 ブッシュ大統領は今年7月、ライス補佐官とパウエル長官につきそわれてアフリカ5カ国を訪問。最終訪問地のナイジェリアでは、反政府勢力が攻めあぐねて いるように見えるリベリアのテイラー大統領の排除を、この地の大統領と相談することもこのミッションの目的のひとつであった。アフガニスタンのビンラディ ン、イラクのフセイン、昨年殺されたアンゴラの反政府勢力サビンビらと同様、米国はかつて彼を支援したこともあったのだけれど。

 ナイジェリアでのビジネスはむろん油がらみである。父ブッシュの時代にホワイトハウス入りをしてたちまち頭角を現したという、アメリカ一番の油会社シェ ブロンの元取締役・ライス補佐官が大統領の後見役を務めているとなれば、さらには父ブッシュ政権の国防長官であり、世界最大手のエネルギー利権会社である テキサスのハリバートン社元CEOチェイニーを副大統領に据えた政権であれば、油ビジネスにつながらないほうが不自然だ。むろん、これは国益のため、とい う言い方もあり得る。

 ナイジェリア産の原油は、その40パーセント程度がアメリカ向けである。米国資本がこの国最大の鉱区を保持している。そのうえ、この国の大統領は、近隣 諸国との交渉力が抜群。また、この界隈では飛びぬけた兵力10万人を背景にしている効果もあなどれない。最近の、赤道ギニア、サントメプリンシペ(兵力 900人)との石油利権にからむ領海の線引き交渉では、問題をすっきりさせる代わりに、ナイジェリアとの共同プロジェクトとして先方に40、自分の方に 60の利権を確保する凄腕を発揮している。その結果を米国資本に委ねるわけだから、アメリカにとっては得がたいとびっきり優秀な営業員である。彼に対して 最大の便宜を計らうのは当然。しかしながらこの国の常で、その利益が国庫に入ることはまずない。国民はいつも貧しいままである。

 もっともこのあたりの対応は、忠実な同盟国に任せておけばいいだけのこと。2001年1月にこの国を訪問した極東の国の森首相は、心をこめて、ナイジェリアの発展に支援を惜しまないことを約束している。

 ◆ギニア湾に浮かぶ軍事基地

 ブッシュ大統領一行が去った直後の7月16日、ナイジェリアの沖の小さな島国サントメプリンシペでは、軍によるクーデターが発生した。

 サントメプリンシペは1975年までポルトガルの植民地だった。面積は日本の沖縄本島よりもいくぶん小さな960平方キロ。人口17万人。兵力900 人。軍事予算100万ドル(1億数千万円)ほどの国。ココア、コーヒーを栽培するだけの、経済的には貧しい国であった。

 この国に石油・天然ガスの話が出てきたのはだいぶ前のこと。予備的な調査を行った欧州勢と前政権が結んだ合意を、2001年7月の選挙で選出された現大 統領デ・メネゼスは破棄した。欧州勢の言によれば、10万ドルの献金(賄賂)が事の発端だったともいう。

 そして、ナイジェリア大統領の仲介により、米国資本との契約が成立。数年後には油の汲み出しが始まるという計画が発表されている。

 クーデターが発生した16日、デ・メネゼス大統領は「私用」でナイジェリアに滞在していた。実はこの滞在は、ブッシュ大統領一行とひそかに会うためのものであった、といわれている。(クーデターは一週間で静かに終結)

 アメリカはすでに、ギニア湾に浮かぶこの小さな島を、軍事基地にするつもりでいる。原油確保のためにますます重要度の増すこの一帯を、タンカーの通行を 管理する拠点にするとともに、欧州勢の喉元に匕首を突きつけておくため、アフリカ大陸をにらむ戦略的な基地にするつもりだ。ちなみに、欧州の大手石油会社 トータルフィナエルフは、全生産量の40パーセントをアフリカに依存している。

 またこの島に、アフリカ大陸向けのラジオ放送、VOA(アメリカの声)の送信所を建設する計画も進んでいる。

 今回のブッシュ大統領のアフリカツアーの本音は、国際社会に対して、ことに欧州に対して、アメリカのギニア湾支配を宣言するイベントだったのかもしれない。

 ◆湾岸諸国の動き

 ここでいう湾岸とは、むろんペルシャ湾のことではない。もう時代は移っていて、湾岸といえば、当然ギニア湾を指すというのが国際的な常識となってきている。

 ▼アンゴラ

 ここに、この時代を象徴するプレスリリースをひとつ紹介しておこう。

 "FOR IMMEDIATE RELEASE: September 11, 2001
 
HALLIBURTON'S WELLSTREAM ANNOUNCES FLEXIBLE FLOWLINE AWARD FOR SONANGOL'S ANGOLAN BLOCK 3 DEVELOPMENT"
http://www.halliburton.com/news/archive/2001/hesnws_091101.jsp

 これは、例の911事件当日に、ハリバートン社から出されたプレスリリース。現在のチェイニー副大統領が、父ブッシュ政権の国防長官として湾岸戦争を指揮したあと、CEOとして天下りした会社の、アンゴラでの仕事の受注を伝えるものだ。

 このアンゴラで、東西の冷戦の時代に、アメリカは反政府勢力を支援して内戦を煽った。その後、世界を取り巻く環境が大きく変化し、国連が介入したにもか かわらず内戦は収まらず、また体質の変わらない反政府勢力のリーダーに嫌気がさしたアメリカは、昨年、現大統領をアメリカに呼びつけた。そしてその一週間 後、そのリーダーであったサビンビは死亡。

 米国シェブロン社は、アンゴラで最大の産油会社である。エクソンモービル社も善戦している。そのうえ、新しい鉱区で望外といわれるほどの石油、ガスの存 在が確認されていて、現在西アフリカ一番のオイル大国であるナイジェリアを超える産油国になることが確実とみられている。

チャド、
カメルーン
内陸の国であるチャドでも油田が見つかり、現在はギニア湾へ向けて、カメルーンの国内を通過する約1,000キロに及ぶパイプラインの敷設中。来年にはアメリカへの輸出が始まる。
赤道ギニア 石油のおかげで2001年の経済成長率は65パーセント。アメリカ企業が急速な投資を続けている。
ナイジェリア 西アフリカ最大の産油国。ナイジェリアで産出される天然ガスを、隣国ベニン、トーゴ経由で、消費国ガーナまで送るためのパイプラインが2004年から稼動する。
シエラレオネ ながびいていた内戦が終結させられたことから、待ちわびていたように今年5月、アメリカ、ナイジェリア、スペインの企業が試掘権を取得。
ギニア ギニアでは、アメリカ企業が1998年、沖合いに広大な面積の鉱区を取得。油の存在が確認されていることから、今後大きく動くものと思われる。
政府は、5月にはセネガルで近隣諸国のエネルギー関係者たちと油に関する勉強会を、7月下旬にはイランへミッションを送り、油屋さんをいかに御すべきか、そのノウハウを学ばせている。
リベリア 現 時点ではまだ内戦中となっているリベリアは、現大統領が退陣して親米政権が樹立されれば、当然のように米国資本が動くだろう。欧州勢は踏み込みにくい環境 が整っている。この時期になって反政府勢力がいくぶん攻勢を強め、国連もすばやく反応したのは、一般市民の窮状を救うためというよりは、そちらの都合が あったという観測が説得力をもっている。
スーダン ギ ニア湾とははるかに離れた国ではあるが、ここでは番外的に中国が独占的に石油を掘っている。中国初の海外大型油田である。全長1600キロのパイプライン を使って紅海へ運び出している。この国が国連の制裁決議を受けて国際社会から孤立させられていた時期に、アフリカ各国に広範に経済援助を行って存在を誇示 していた中国が採掘権を取得。漁夫の利、というところか。

 ◆冬のキリギリス

 石油輸入依存度60パーセントのアメリカは、ウソと破壊と殺戮を繰り返しながら、なりふりかまわず必死に油を確保しようとしている。これは、特定の企業 の利益につながるものではある。しかし同時に、油を飲むようにして生きている国民にとっては、欠くことのできない命の水を求める行為でもある。

 ほぼ100パーセントの石油を輸入に頼り、その90パーセント近くを中東だけに集中依存し、冬の支度もせずに脳天気な時間を浪費している様に見える日 本。蟻とキリギリスの寓話を思い出さざるを得ない。いざというときに、日本に油を恵んでくれるものがいるのだろうか。先日も、米国のライス大統領補佐官か ら公式ルートで、日本の企業連合が計画しているイラン・アザデガン油田開発の契約中止要請があったばかりではないか。

 きれいごとの作文を書くことが商売と心得ている役人の主導の下、途上国支援のためと称するODA資金を大量にばら撒きながら、聖人君子のごとく、楊枝を くわえて、髪振り乱す他国の活躍ぶりにただ拍手を送るだけの極東の国には、残念ながら明日の光は届かないだろう。

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◆『金鉱山からのたより』2003/07/13◆
発行元:ギニア会 代表 齊藤 清
連絡先:bxz00155@nifty.com
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==================================Gold News from Guinea=====
2003年08月03日(日)萬晩報通信員 園田 義明

 ■ローブのコンピューターディスク

 2002年6月、ホワイトハウス裏のラファイエット広場民主党の議会スタッフがコンピューター・ディスクを拾う。ローブ上級顧問等がワシントン市内のホ テルで共和党活動家に選挙戦略を説明した際、ホワイトハウスの実習生が持参、帰途に落としたもので、このファイルの内容は全米メディアで一斉に報じられる ことになる。

 ローブ上級顧問名で作成された2002年中間選挙戦略「ザ・ストラテジック・ランドスケープ」には、テロとの戦いと経済を前面に出すよう共和党候補者た ちに促すと同時に、ブッシュ政権として鉄鋼・石炭業界、農民、牧場経営者の支持をつなぎ止める必要性を強調している。また成長分野としてラテンアメリカ 系、ヒスパニック系、カトリック教徒、労働組合員などをあげ、改善分野としてアフリカ系住民をあげている。拡大分野にあげられたビリーバー(信者)の意味 が非常に気になるところだ。

 ローブ側が意図的にリークした可能性も考えられるが、2000年大統領選で石油・石炭業界がブッシュ陣営に献金した額は180万ドル(2億1千万円)を 超え、この内の78%は共和党や同党候補に入ったと見られている。またブッシュ陣営は黒人票の9%、ヒスパニック票の35%しか獲得できなかったことを考 えれば、このファイルの戦略も見逃すことができない。また、この戦略は大枠において2004年大統領選に向けた戦略に引き継がれているようだ。このファイ ルの内容と最近のブッシュ政権の動向とを比較すれば興味深い。

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鉄鋼セーフガード
2002年3月 ・国内鉄鋼産業を守るため、3年間の鉄鋼セーフガード(緊急輸入制限)発動。今秋の議会の中間選挙対策上、発動はやむをえない-ローブ上級顧問
農場法
2002年5月 2007年までにわたり農産物への補助金を一気に67%も増額する農場法を大統領署名で発効。
大気浄化法緩和案
2002年6月 ・環境保護局(EPA)、大気浄化法緩和案を発表。「石炭・石油・ガス業界への身売り行為」と批判(ニューヨーク州スピッツァ司法長官)
2003年6月 コネティカット、マサチューセッツ、メーンの「北東部3州」が温暖化防止のため二酸化炭素(CO2)排出規制策を実施するよう米環境保護局(EPA)に求める訴訟同州の連邦地裁に提訴。
積極的差別是正措置 (アファーマティブ・アクション)
2003年1月 ・ブッシュ大統領が人種構成に配慮した入学選考を行ってきた米ミシガン大の積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)を批判する一方、積極的差別是正措置そのものの否定は避け少数民族に配慮する姿勢も示す。
・共和党保守派は、人種を理由にした積極的差別是正措置を明確に否定するよう大統領に求めたが、少数民族票の離反を恐れるローブ上級顧問が反対した。
・ライス大統領補佐官-優遇措置支持
・パウエル長官-優遇措置是認
2003年6月 ・米連邦最高裁はミシガン大法科大学院の積極的差別是正措置(アファーマティブ・アクション)について、合憲とする決定を行う。
・ブッシュ大統領は声明で「あらゆる人種、民族、経済層の教育機会を均等にするための政策を継続する」という声明を発表し、最高裁の判断を尊重する姿勢を表明した。
減税法案
2003年2月 ・ ノーベル経済学賞を受賞したジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授、ポール・サミュエルソン米マサチューセッツ工科大教授らノーベル経済学賞受賞者 10人を含む、米国内の著名エコノミスト約450人が、ブッシュ大統領に対し、株式配当課税の撤廃などを柱とする10年間で約6700億ドル規模の総合経 済対策の撤回を求める声明を発表した。
2003年5月 ・ブッシュ大統領は28日、今後10年間で総額3500億ドルに削減された減税法案に署名し成立。
・民主党は同法案を「金持ち優遇」と批判。共和党の一部も、財政赤字拡大に懸念を表明。
中東和平
2003年4月 ・2005年までにパレスチナ国家樹立と紛争終結を目指すパレスチナ新和平案(ロードマップ)発表。
2003年 5月 ・中東三者会談。ローブ上級顧問同行。
アフリカ歴訪
2003年7月 ・ブッシュ大統領アフリカ歴訪(セネガル、南アフリカ、ボツワナ、ウガンダ、ナイジェリア)。
・アフリカへの積極関与はパウエル国務長官、ライス大統領補佐官の二人の黒人高官とローブ上級顧問の要請により実現。西アフリカへの石油利権開拓と黒人票獲得の思惑が合致した結果、アフリカ歴訪が実現。
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 ■ローブとハルマゲドン・ロビー

 いずれもブッシュ大統領が再選に大きく関わる問題であるが、ブッシュ・パパの再選を阻んだ経済対策に重点がおかれており、減税法案はその柱として位置付 けられてきた。総額としては当初ブッシュ大統領が求めていた規模の半分以下に圧縮されたものの、大統領選を控えた2003年下半期から2004年の間では 当初の1536億ドル(約18兆円)から、2010億ドル(約24兆円)と逆に膨らんでいる。

 大統領選に向けて一刻も早い経済再生をアピールしたいブッシュ大統領の狙いとキリスト教右派のクリスチャン・コアリションや全米ライフル協会 (NRA)、全米独立企業連盟(NFIB)などの右派系グラス・ルーツ団体を大同団結させた仕掛け人、グローバー・ノーキスト全米税制改革協議会 (ATR)代表が束ねる組織票とも連動しているのである。

 ほとんど外に出ないローブ上級顧問が、ブッシュ大統領の中東訪問に付き添ったのはキリスト教右派への配慮であろう。クリスチャン・コアリションなどのキ リスト教右派やユダヤ系の有力団体から成るインターフェイス・シオニスト・リーダーシップ・サミットは、ロードマップはイスラエルに破滅をもたらすとの公 開書簡を発表するなど、再三にわたって警告を発しており、大量の組織票を抱える「ハルマゲドン・ロビー」の意向を無視することなどできるはずがない。ロー ドマップの期限を2005年としたのも、イラク戦争直後の早い時期の中東訪問も、すべてが2004年大統領選のローブ上級顧問の緻密な票の計算に基づくも のである。従って中東和平への大統領関与はローブ上級顧問次第となっている。

 ■解体された鉄のトライアングル

 2002年3月、米環境保護局(EPA)の発電所などからの大気汚染物質の排出規制を担当する部署のトップであるエリック・シェーファー部長は、ホワイ トハウスやエネルギー省の業界寄りの姿勢を批判する手紙をホイットマンEPA長官に出し、辞任していたことが公表される。

 また2002年12月には、オニール財務長官、リンゼー大統領補佐官が更迭されるが、二人はともに保護主義的な措置に懸念を示し鉄鋼セーフガード発動に 反対していた。この経済チームの入れ替え人事にはローブ上級顧問が深く関与したとの噂は絶えない。政権を去っていく人物の中にはかつて共に大統領選を戦っ たメンバーの名前もある。

 カール・ローブ(戦略担当)、カレン・ヒューズ(広報担当)、ジョー・オルボー(事務局長)。2000年の大統領選でブッシュを支えた政策アドバイザー であり、選挙中には陣営の情報を絶対に漏らさず「鉄のトライアングル」と呼ばれたテキサス三人衆である。

 ブッシュ政権誕生後、ローブは大統領上級顧問(政策・戦略担当)、ヒューズは大統領顧問(広報担当)、オルボーは連邦緊急事態管理局(FEMA)局長に 起用され、それぞれがブッシュ大統領の側近中の側近と言われた。しかし、この「鉄のトライアングル」はすでに姿を消している。

 ヒューズは2002年7月に子供の教育問題などを理由に辞任、続いて今年3月には、オルボーはFEMAが国土安全保障省に吸収されることなどを理由に静かに去っていく。

 「史上最も大統領に影響力を持った女性」と呼ばれたヒューズ大統領顧問の辞任は、ブッシュ政権の暗闇をさらけだすことになる。発端は、ウォール・スト リート・ジャーナル紙元記者で、ピュリツァー賞作家ロン・サスキンドの雑誌「エスクワイア」に掲載された2002年7月号の記事である。

 ■カード首席補佐官の警告

 この中でサスキンドは、アンドリュー・カード首席補佐官のコメントを引用している。カード首席補佐官は、ヒューズ大統領顧問の辞任は保守的なローブ上級 顧問の影響力を一層高めることになると強い懸念を示した。穏健派であるヒューズと保守派であるローブの関係をシーソーに例え、ヒューズは政権内のバラン サーの役割を担っていたが、ヒューズがいなくなることで、シーソーが跳ね上がる、つまり右傾化に拍車をかける可能性を示した。

 イラク戦で見せた外交分野での国際協調派パウエル国務長官とタカ派チェイニー副大統領、ラムズフェルド国防長官+ネオコン連合との対立と同じ構図になっている。

 そして、カード首席補佐官はローブ上級顧問に対抗できる側近の必要性を訴えたが、彼女の穴を埋める存在は見当たらないとし、その理由として容易に進み出ることが出来ない程、ローブが手強い相手であるからだと語る。

 このカード首席補佐官のコメントの真偽をめぐって激しい論争が巻き起こるが、米公共放送PBSに出演したカード主席補佐官は、正確ではないものの発言し た事実を認め、ローブが非常に強いリーダーであること指摘した上で、ヒューズの抜けた穴を埋めることは難しいが実現可能であると語る。

 ■ディルーリオ博士のメイベリーのマキアベリ

 サスキンドの追求は続き、「エスクワイア」2003年1月号でホワイトハウス宗教慈善事業イニシアチブ調整局の元局長ジョン・J・ディルーリオ博士の驚 くべき告発を導き出す。ブッシュ政権において唯一の民主党員であったディルーリオ博士は、ブッシュ政権誕生時にホワイトハウス宗教慈善事業イニシアチブ調 整局局長に任命されたが、7ヶ月後の2001年8月に辞任している。ローブ上級顧問のディルーリオ博士へのキリスト教右派への接近要請が関係しているよう だ。

 記事の冒頭でサスキンドは、カード首席補佐官の記事の反響がホワイトハウスのスタッフからも届いていたことを紹介している。記事で紹介されたディルーリオ博士の告発内容は次のようなものだ。

・国内政策評議会のミーティングがバランサー不在のまま茶番劇となっており、カード首席補佐官の発言は助けを求める叫び声だった。

・どの政権でもなかったことが、この政権で起きている。これほど政策決定機構を欠いている政権は現代では存在しない。
 
・ローブは現代のポスト・フーバー時代にあって、大統領執務室近くにいた政治顧問の中で最も強力な人物だ。

・カール・ローブにとって、選挙に勝つことがすべてであり、残りはすべて後回しにされる。

 そして極めつけはカール・ローブとその取り巻きを「メイベリーのマキアベリ達」と定義し、現在のホワイトハウスが「メイベリーのマキアベリ達」による統 治だと指摘した。このメイベリーとは1960年から8年間放送された人気コメディ番組アンディー・グリフィス・ショー(邦題:メイベリー110番)の舞台 となるノースカロライナの小さな架空の田舎町の名前で、ディルーリオ博士はメイベリーと呼ぶことで「田舎臭い、小さい、時代遅れで古くさい」を表現した。

 この「メイベリーのマキアベリ達」発言は政治問題化し、フライシャー大統領報道官はディユーリオ博士の言葉は「根拠がない」と指摘、ディユーリオ博士もその数時間後には謝罪することになる。

 「私の批判は根拠がなく、使った言葉も例も不適切だった。心から謝罪したい。深く後悔している」。ディユーリオ博士が教授を務めるペンシルバニア大学名の声明文が配られる。

 しかしセンスの良さも手伝って「メイベリーのマキアベリ達」は瞬く間にネット上を飛び交った。ポール・クルーグマンでさえ引用したほどだ。

 結局、カレン・ヒューズ大統領顧問(広報担当)の辞任後、政治コンサルタント事務所「カール・ローブ・アンド・アソシエイツ」出身のダン・バートレット 広報局長が広報の要を務めており、新たに起用したスージー・デフランシス広報担当副補佐官もニクソン政権のスピーチライターである。カード首席補佐官が恐 れた状況になっていることは間違いない。

 ■世論調査が語る「衝撃と畏怖」の実態

          あなたはイラクのフセイン大統領が
     9月11日の米同時多発テロに直接関与したと思いますか?

         51%、42%、45%、53%、52%

 5つ数値は、上の質問に対して「イエス」と答えた人の比率である。順に2002年9月、2003年2月、03年3月、03年4月、03年5月にニュー ヨーク・タイムズ紙とCBSニュースが合同で行った世論調査結果である。同じような結果はUSAトゥデイ・CNN・ギャロップ合同世論調査でも導き出され ている。

 またマイアミ・ヘラルド紙など31の日刊紙を持つ新聞2位のナイト・リッダーが2003年1月に行った世論調査では、「同時多発テロのハイジャック犯に イラク人は何人いたか?」の質問に対して、21%の米国人が「ほとんどがイラク人」と答え、23%が「数人がイラク人」、6%が「ひとりがイラク人」、 「ひとりもいない」が17%、「知らない」が33%という結果が出ている。もちろん同時多発テロの実行犯19人の中にイラク人はいない。

 2002年10月7日、ブッシュ大統領がオハイオ州で行った演説し、「イラクがアルカイダのメンバーに爆弾や毒ガスの製造方法を教えた」「フセインが 今、危険な大量破壊兵器を持っていることを知っている」と強調し、この演説は全米に中継され、数日後に米議会は対イラク攻撃容認決議を採択した。

 そして相次ぐネオコンやタカ派の発言が何の検証もなく大量にメディアによって繰り返し流されるうちに、半数の米国人はフセイン大統領が2001年の9月11日の同時多発テロに直接関与したと思い込んでしまったようだ。

 イラクで行われた空爆作戦に名付けられた「衝撃と畏怖」は、イラクよりも先に同時多発テロを通じて米国人の心の奥深くに突き刺さっていたのである。

 確かにアメリカという共通の敵のためアルカイダとフセインが共闘する可能性はゼロではないが、極めて考えにくい。フセイン大統領が率いたバース党は、宗 教にとらわれず、アラブ人国家の統一を目指す社会主義的アラブ民族主義であり、イスラム原理主義組織はフセイン体制にとって弾圧対象でもあった。アルカイ ダの指導者ビンラディンも「フセインは背教者」だとして、大統領の世俗主義に強く反発しており、「イスラム原理主義はフセイン政権と相いれない。むしろ敵 対する存在」(アジア経済研究所・酒井啓子主任研究員)と考える方が的を射ている。

 フセイン大統領は90年のクウェート侵攻の際、「この侵攻を責めるならば、イスラエルのパレスチナ占領もやめさせるべきだ」とのパレスチナ・リンケージ 論を展開した。その後も自爆テロによる対イスラエル攻撃を礼賛し、高額の褒賞金や遺族見舞金をパレスチナに提供した。従ってイスラエルの敵を取り除くこと で「ハルマゲドン・ロビー」を通して膨大な票が流れ込む仕組みを作り
上げたのである。

 9人の候補者が乱立する民主党の候補者の中で注目を集めているのがハワード・ディーン前バーモント州知事である。民主党の中でも超リベラル派で、真っ正 面からイラク戦争を批判している。ローブ上級顧問は7月4日、ワシントン市内で開かれたディーンの支援集会に姿を見せる。この時ディーンに対して発した言 葉がネット上を駆けめぐる。

     "Heh, heh, heh. Yeah, that's the one we want."

 ローブの目には1972年の大統領選で現職のニクソン大統領の前に大敗を喫したベトナム反戦候補ジョージ・マクガバンが蘇っていたのかもしれない。
 
 「アメリカのヨーゼフ・ゲッベルス」や「チームB」出身のウルフォウィッツ国防副長官、リビー副大統領首席補佐官、ラムズフェルド国防長官等で構成され る「メイベリーのマキアベリ達」は、盲目的に追従する日本を見て「衝撃と畏怖」の長期的な影響に自信を深めているのだろう。

 広島、長崎、米同時多発テロ、イラクと繋がる一般市民をも巻き込んだ「衝撃と畏怖」は、それぞれの国の歴史を二重三重に歪めてきた。イラクのモデルが日 本からベトナムへと変わりつつある今こそ、日本、アメリカ、イラクに暮らす人々が手を取り合ってゆっくりと過去を紐解く作業を行えば、何かが変わるはず だ。

 ローブが目標としたリー・アトウォーターは死の直前、デュカキスら旧政敵に対して「汚い手を使って申し訳なかった」と謝罪したという。一年以上の闘病生 活が、過去を振り返るきっかけとなり、それまで攻撃一方だったアトウォーターの激しい性格を変えたのかもしれない。

 ここにまだ希望が残されている。


□引用・参考

共同通信・時事通信・ロイター・毎日新聞・日経新聞・讀賣新聞・産経新聞
朝日新聞他


Microsoft PowerPoint - mehlman-rove[1] [Read-Only]
http://webtest.dccc.org/images/upload/2002-06mehlman-rove.pdf

White House Computer Disk Falls in Hands of Democrats;
Gore Spokesman Shares Inside Story; Interview With Gov. Bill Owens

http://www-cgi.cnn.com/TRANSCRIPTS/0206/14/ip.00.html

Economists statement opposing the Bush tax cuts
http://www.epinet.org/content.cfm/econ_stmt_2003

Interfaith Zionist Leadership Summit in Washington, D.C.
http://www.zionistleadership.com/
http://www.zionistleadership.com/summit.html
http://www.cc.org/events/interfaithzionist.htm

Interfaith Zionist Leadership Summit Sponsored by Zionist House, Boston, with the National Unity Coalition for Israel
     Co-Sponsors: Americans for a Safe Israel ・ American Values ・ Apostolic Congress ・ Battalion of Deborah ・ Bridges for Peace ・ Christian Broadcasting Network ・ Christian Coalition of America ・ Christian Friend s of Israel ・Christians Israel Public Action Campaign ・ Christians for Israel-U.S. ・Christian Friends of Israeli Communities ・ Episcopal-Jewish Alliance ・ FLAME(Facts and Logic About the Middle East) ・ Freeman Center for Strategic Studies ・ Friends of Israel ・ International Christian Embassy Jerusalem ・Jewish Action Alliance ・ Jewish Institute for National Security Affairs ・PRO ISRAEL・ Religious Roundtable ・ Zionist Organization of America
    Speakers Sondra Barras, Christian Friends of Israeli Communities ・ Prof. Louis Rene Beres, Purdue University ・ Gary Bauer, American Values ・ Rev. David Blewett, President, National Christian Leadership Conference for Israel ・ Roberta Combs, President, Christian Coalition ・ Joe Farah, WorldNetDaily ・ "Frank Gaffney", Center for Security Policy ・ Richard Hellman, Christians Israel Public Action Campaign・ Rev. Jim Hutchens, Christians for Israel-U.S ・ Dr. Charles Jacobs, President, David Project and American Anti-Slavery Movement ・ Alan Keyes, Former U.S. Ambassador to UNESCO ・ Morton Klein, President, Zionist Organization of America ・ Michael Ledeen, American Enterprise Institute, Author The War Against The Terror Masters ・ Ed McAteer, Religious Roundtable ・ Tom Neumann, Jewish Institute for National Security Affairs ・Janet Parshall, Host, Janet Parshall's America ・ "Daniel Pipes", Middle East Forum ・ Alex Safian, Committee for Accuracy in Middle East Reporting in America, CAMERA ・ William Sutter, Friends of Israel ・ Pastor Robert Upton,The Apostolic Congress

Letter to President Bush - Interfaith Zionist Leadership Summit
http://www.zionistleadership.com/letter.html

Mrs. Hughes Takes Her Leave Esquire Magazine, July 2002
http://www.ronsuskind.com/writing/esquire/esq_hughes_0702.html

Why Are These Men Laughing? Esquire, January 2003
http://www.ronsuskind.com/writing/esquire/esq_rove_0103.html

Is Andy Card an Idiot? Esquire sure makes him look like one.
By Timothy Noah
http://slate.msn.com/id/2066689/

NEWSMAKER: ANDREW CARD
http://www.pbs.org/newshour/bb/fedagencies/jan-june02/card_6-7.html

White House chief warns of lurch to right
http://www.guardian.co.uk/Print/0,3858,4428649,00.html

New York Times/CBS News Poll Bush and the Issues(May 13,2003)
http://www.nytimes.com/packages/khtml/2003/06/12/nyregion/20030613POLL_RESUL
TS.html

--58. Do you think Saddam Hussein was personally involved in the September 11th, 2001 terrorist attacks against the World Trade Center and the Pentagon?

  Yes No DK/NA
9/22-23/02 51 33 16
2/10-12/03 42 42 16
3/7-9/03 45 40 15
(4/2-3/03 CBS 53 34 13)
4/11-13/03 53 38 9
5/9-12/03 52 38  11

USA TODAY/CNN/Gallup Poll results
http://www.usatoday.com/news/polls/tables/live/0611-poll.htm

--D.Iraq had ties to Osama bin Laden's terrorist organization known as al
Qaeda before the war

Certain is true/Likely but not certain/Unlikely but not certain/Certain is
not true/No opinion

2003 Jun 9-10 40/42/11/4/3
2003 Feb 7-9 ^ 39/47/10/2/2
2003 Jan 31-Feb 2 ^ 39/48/ 9/1/3

^ WORDING: Iraq has ties to Osama bin Laden's terrorist organization known
as al Qaeda

Knight Ridder poll conducted by Princeton Survey Research Associates. Jan.
3-6, 2003. N=1,204 adults nationwide.
http://www.pollingreport.com/iraq5.htm

--"As far as you know, how many of the September 11th terrorist hijackers
were Iraqi citizens: most of them, some of them, just one, or none?"

%
Most of them   21
Some of them   23
Just one 6
None 17
Don't know 33

Critics Say Coverage Helped Lead to War
By JIM RUTENBERG and ROBIN TONER
http://www.nytimes.com/2003/03/22/international/worldspecial/22MEDI.html?ei=
5070&en=872c34544d905016&ex=1059883200&pagewanted=print&position=top


War poll uncovers fact gap
Many mistakenly believe U.S. found WMDs in Iraq.

By Frank Davies
http://www.philly.com/mld/inquirer/news/front/6085261.htm

Poll: Americans think Bush stretched truth on Iraq
By FRANK DAVIES
http://www.miami.com/mld/miamiherald/news/special_packages/iraq/archive/6213
110.htm

New PIPA/KN Poll-Americans on Iraq:
WMD, Links to al-Qaeda, Reconstruction, Future of UN

http://pipa.org/whatsnew/html/new_7_01_03.html#1

Poll Shows Americans Concerned over Situation in Iraq
http://www.uspolicy.be/Issues/Iraq/pipa.070703.htm

Posted on Sun, Jul. 20, 2003
Some Democrats fear Dean may be next McGovern

By DICK POLMAN
http://www.bayarea.com/mld/mercurynews/news/6336151.htm

Shock & Awe: Is Baghdad the Next Hiroshima?
by Ira Chernus
http://www.commondreams.org/views03/0127-08.htm

Incomprehensible Destruction
By Sandy Tolan
http://www.globalpolicy.org/security/issues/iraq/attack/2003/0320incomp.htm

イラク戦争 捕虜映像、苦悩する報道
http://www.mainichi.co.jp/entertainments/tv/2003/04/03-01.html

◇「衝撃と畏怖」作戦...軍事理論の研究書名に由来

米軍はバグダッドなどへの大規模な空爆を「衝撃と畏怖(いふ)」(SHOCK&AWE)作戦と名付けた。ラムズフェルド米国防長官らが会見などで繰り返し使ったことで、この耳慣れない言葉は、またたく間に世界中に広まった。

「衝撃と畏怖」という言葉は、96年に米国で発行された同名の軍事理論の研究書名に由来する。戦争をいかに短期間で終結させるかを研究した内容で「核兵器 を使用せずに、広島と長崎への原爆投下が日本人に与えたのと同等の衝撃を敵に与えれば、戦意を奪い」早期に戦争を終結させることができる、などと論じられ ている。

公式には認めていないが、米軍がこの本の理論を基に空爆作戦を立案したことは明白だ。

つまりは米国が巨大な軍事力を背景にして相手に単なる恐怖を与えるだけでなく、畏怖させ、ひれ伏させるという意味を含んでいる、と解釈できる。

このため、「衝撃と恐怖」と訳している日本のメディアが少なくない中で、毎日新聞では、より正確な「衝撃と畏怖」と訳している。

「衝撃と畏怖」の著者の一人、米シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)のハーラン・ウルマン博士は21日付の米誌・ニューズウィーク(電子版)と のインタビューで「イラク侵攻は非常にうまくいっている」と語った。同博士の解釈では「衝撃と畏怖作戦」は、陸・海・空部隊によるイラク制圧から、フセイ ン大統領暗殺までを含めた総合的な作戦の総称という。そのため空爆だけでイラク軍が降伏しなくても、作戦失敗とは言えないとの見方を示している。【門田陽 介】

ブラック・プロパガンダ 謀略のラジオ / 山本 武利
http://shopping.yahoo.co.jp/shop?d=jb&id=30980934

太平洋戦時下における日本人のアメリカラジオ聴取状況/ 山本 武利
http://www-soc.kwansei.ac.jp/kiyou/87/87-ch1.pdf
2003年08月01日(金)ワシントン在住ジャーナリスト 堀田 佳男

 チェイニーを間近で見るのは久しぶりだった。ブッシュは公務でさまざまなところに顔を出すが、最近チェイニーが公の席に出てくることは稀である。 9.11以降、ホワイトハウスは要人へのテロ攻撃を警戒して、正副両大統領を公の席で一緒にせることを避けている。ブッシュに不測の事態が生じた時には、 副大統領が大統領に昇格するので、「押さえの切り札」を懐に忍ばせているのだ。

 7月23日午前10時42分、一通のEメールが入った。保守派シンクタンク、アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)からであった。翌 24日午後12時15分からチェイニーがイラク問題の演説をするので出席するか、という知らせだった。翌日というのは急な話だが、これは時期的にチェイ ニーがイラクのウラン購入疑惑についての弁明をすることを意味したので、すぐに出席の返事を送った。

 ブッシュは今年1月の一般教書演説で、イラクが核兵器開発用のウランをアフリカ・ニジェールから購入していると発言した。英単語にして16語の情報だ が、チェイニーはこれが正確な情報でないことを昨年から知っていたのではないか、という疑惑が持ち上がった。さらに、ニセ情報であることを知りながら CIAにその証拠を探せとプレッシャーをかけたとも言われている。真偽はワシントンの朝靄の中である。

 AEIに出席の返事をすると、すぐに担当者から「明日は記者証のほかに運転免許証かパスポートを持参するように。12時15分開演だが、11時頃には会場入りしてほしい」との返事がきた。シークレットサービスの警備が厳しいので余裕を持って現れてくれ、というのだ。

 10時45分に行くと、すでにテレビカメラがセットされていた。が、席はまだ空いている。前から2列目に知り合いの某大手全国紙のワシントン支局長がい たので、「シキョクチョウ」と声をかけて彼の左隣に腰を下ろした。耳にイヤホンをした数人のシークレットサービスが会場を徘徊している。

 チェイニーはジャスト12時15分に現れた。2001年に冠状動脈手術を受けたあとも、カラダはふくよかである。顔色は血がかよっていないのではないか と思えるほど白く、病的だった。だが、発せられる言葉には勢いと滑らかさがある。演説の冒頭にジョークを2つ言ってから本題に入った。

 話の中心に据えられたのは、昨年10月に諜報機関がまとめた「国家情報評価」だった。その報告書から4ヶ所引用し、イラクが大量破壊兵器を持っていたとの情報があったからこそ戦争に突き進んだと早口でまくし立てた。

「バクダッドは国連決議を無視して生物・化学兵器、長距離ミサイルを所有している。このままにしておけば、今後10年以内に核兵器を所有するだろう」

「湾岸戦争前よりはるかに大規模で高度な生物兵器計画が進行中だ」

「1998年の国連武器査察が終わって以来、バクダッドは核兵器計画を再び始めている」

「核兵器を製造できるだけのる核分裂物質を入手したら、数ヶ月から1年以内に核兵器を製造するだろう」

 そう述べてから、「こうした脅威を無視できたでしょうか」と言って、先制攻撃の正当性を力説した。だが、いまだにイラク領内から大量破壊兵器は見つかっ ていない。核兵器開発が進められていた証拠もあがっていない。副大統領は昨年10月の報告書をただ読み返しただけだった。すでにテネット長官はニジェール のウラン購入の情報は間違いであったことを認めている。

 チェイニーは一方的に演説原稿を読んで15分でスッと消えた。アメリカ人記者も大勢いたが、質問を与えるスキを与えなかった。重いカラダにまるで羽が生えたようにすばやく会場を飛び出した。

 彼がホワイトハウスでなく、AEIで演説をしたのは記者との質疑応答を避けるためである。ホワイトハウスで会見を開けば、間違いなく記者からウラン疑惑 の質問を浴びせかけられる。言いたいことだけをメディアにぶつける場所がAEIだったのだ。ブッシュ政権べったりのシンクタンクであればこそできる小回り のきいたワザである。

 ずるさだけが目についたチェイニーが去った後、わたしは人にウソをつかれた時のような釈然としない感情を携えて、支局長と会場をでるしかなかった。

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